当院で対応可能なこと
各種精神疾患の診療
精神疾患は「気まま」「心の風邪」「わがまま」と思われがちですが、本人の人柄や人生経験を越えた圧倒的で無慈悲な性質を備えています。自分ではコントロールしきれない病気であるが故に、治療方法もある程度確立されています。統合失調症や躁うつ病、うつ病、身体症状関連障害、パニック障害、強迫神経症などは改善が見込めますのでご相談ください。
認知症の精神症状
認知症は本来神経内科や脳神経外科の領域ですが、初期から中期にかけて性格変容や精神症状の出現が多いため、当科でも関わりの深い分野です。精神症状によって介護が困難となるケースも多く、本人だけで無く介護者のためにも加療が必要になってきます。すべての症状を取り去ることは残念ながらできませんが、幻覚妄想や不安、不眠、混乱などは比較的軽減しやすいのでご相談ください。
認知症の診断
認知症の診断を専門医として積極的に行っていきます。
診断において最も重要なことは、医学的な検査所見よりも本人が社会生活を行う上でトラブルになっていないかの確認です。身近な方からの問診が不可欠ですので、必ず同席を願います。また、小さなクリニックですので画像検査などは他の病院にお願いすることになります。
当院で対応困難なこと
- 生きていくと、時に何もかもが上手くいかなかったり、突然の不幸に見舞われて深く傷つくこともあります。これら人生の問題を医療が完全に消失させることはありません。状況や心境の変化、時の癒やしなどが必要になってきます。回復を早めるためにカウンセリングが助けになることもありますが、当院は心理士さん不在なため、精神分析や認知行動療法などの心理療法は残念ながら行えません。
- 入院病床はありません。場合によっては精神科病院への紹介を行います。
- 介護施設の斡旋や紹介などは行っていません。地域包括センターへの働きかけなど、医療から行政側への橋渡しはできると思います。