身体症状関連障害(身体表現性障害・自律神経失調) | 枚方市の心療内科・精神科 わたなべクリニック

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身体症状関連障害(身体表現性障害・自律神経失調)

身体症状関連障害(身体表現性障害・自律神経失調)

現在の医学では症状を説明できる大きな原因が無いにもかかわらず、心理的な要素から動悸や喉の詰まりなどの自覚症状が強い状態です。
いまだ疾患概念が定まりきれず、精神医学的な分類が度々変わっています。個人的な意見ですが、大きく3つに分類できると思います。

  1. 《1》症状があると不安が頭から離れず、そのために小さな体調の変化も大きく感じてしまう
  2. 《2》症状があると癌など大きな病気ではないかと過度に心配してしまう
  3. 《3》心理的な負荷で頭痛や下痢などの身体症状が誘発される

《1》《2》については強迫性障害のように不安で頭がいっぱいの状況で、《3》については不安というよりはストレス対処の問題です。

また、現在の医学技術では原因が同定できない=精神の問題とみなされて内科から紹介されてくる例(ピロリ菌が発見される前は胃潰瘍=全てストレスが原因と説明されていました)もあり、臨床現場で少し混乱があります。

他に気になることがあると症状が治まりやすいので、仕事や趣味などを充実させることが望ましいです。全ての年齢で発症し、特に大きな病気をした後には出現しやすい傾向があります。他の病態と同じく、高齢になってからの発症は認知症の前兆でもあるので注意ください。

治療

《1》《2》については、投薬と認知行動療法、気晴らしなどが有効です。
《3》については背景のストレス対処も重要です。

かつてはいわゆる「安定剤」が頻用されていましたが、効果はそれほど高くはなく、抗うつ薬の一種で治療することが増えています。

口腔内と肛門の症状には何故か治療抵抗性がありますが、動悸や呼吸苦、喉の詰まり、腹部違和感など、いわゆる「自律神経失調」は比較的軽減しやすい。

治療寛解後、しばらくしてから減量中止が可能です。
元々心配性の方は再燃することがあります。

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